はじめからレビュー!森川ジョージ(著)『はじめの一歩』32巻(講談社コミックス)

はじめからレビュー!森川ジョージ(著) 『はじめの一歩』32巻(講談社コミックス)


ネタばれ注意!!

お待たせしました!
木村さんと間柴さんの対決・・・ついに完結です。
もう・・・泣くよね。泣く。冷静にレビューしたいと思います。

木村さんの戦績。16戦12勝8KO3敗1分け
うーん、なかなかいい戦績ですね。J・ライト級、たくさんいますから。
鷹村さんと一歩がおかしいくらい強いだけで、かなり強豪だと思いますよ。
現実的には。

ロープ飛び越えて入場ですから、けっこうノッてます。

「地に足がつかないかと思ったら、意外に冷静なんだな」

宮田君・・・見に来たんだね。。このp.6の横顔カットがすてきすぎて。。ジャケット着てますしね。
人間じゃねえ扱いされてる間柴さん。この先もっとそういうことになっていきますが。。
もうね、木村さん、走馬灯ですよ。。
うう。。。感慨深すぎる。試合前にここまで回想してはいけません。本来的には、多分。。
5年間っていう、その年月がね、長いといえば長い。
きっと木村さんは器用にこなしてきたから、この年月を長いと感じるんでしょうね。

管理人は、今の仕事に結びつくことはじめて、10年近く経つでしょうか。。。な、長いな、軽く倍。。
でも全然成し遂げられてない。。まあ、スポーツやるひとの成果とは時間間隔が違うんでしょうけれど、でもオリンピック3回でるひともいますからね。。

とにかく漫画ではベテランとの扱いですから。ここではその視点で見ていきましょう。
最初から懐とらえようとする木村さん。
「左がくる。かいくぐるるんだ。宮田とやったスパーを思い出せ」
そう、思い出して・・・あのスパーを。。
「近づけねえ・・・なんて左だ。宮田の言っていたことがよ〜くわかったぜ。確かにアウトボクシングじゃ話にならねえや」

いや・・・このときの木村さん、とっても男前!!

で、も、踏み込めない!
間柴さんの精度もあがってるんですね。
「なんてフリッカーだ。ボクと戦った時の比じゃない・・・」(一歩)
「ふん(ちっ)」(宮田君)
え、宮田君、このちっ、って?ち、なんでオレもっとちゃんと教えなかっただろう?
もう、あっという間に顔が腫れちゃいます。わわわ。男前が。。
青木さんのセコンドが必死。。。

「足を使って、足をーっ。ジャブ突いてリズムを立て直すんだーーーーっ」


あれ、このお顔といい、おかんみたいだな。。(p.30)

でも全然下がらないんですけど。。
宮田先生が、
「チャンスだ!」

え?あの、その前にいいですか?宮田君、いつの間に瞬間移動したの??鷹村さんの隣じゃなかったじゃん!!
なに?なんで?オマエどけよ、みたいに横入りしちゃったの?それとも、一歩が譲ったのかな。。わ、わかんないけど、ま、いいか。
解説者2人いると、わかりやすいですからね・・・。

もとい、倒そうと思えば倒せるのに倒さない間柴さん。。
「明らかに「世界」を意識した戦い方が。野郎・・・木村を実験台にしてるのよ」
「だからこそチャンス!フリッカーのみでくるのなら今のうちに体で覚えればいい」
おお・・・これでこそ宮田君だね。
あ、ちなみに青木さんもわかってませんね。。作戦ミスだと思ってます。落ち着いてー、青木さん!!


「無理だよ。体が覚える前に試合が終わっちゃうよ」
「遠くて見えねえのか。木村さんの眼が!!」
宮田君の解説、かなり必死だね。。
そう、眼が生きてるんです。1R終了・・なんとかもちこたえました。
p.38の鷹村さんがかわいいなあ。三者三様の顔がいいですねえ。
っていうか、宮田君顔ちっさいなあ。。



「たったの3分なんぞへでもねえよ。なんたってこちとら――5年も粘ってきたんだ!」



わー、かっこいいな。。ベテラン。。
青木さんが騒ぎまくりで、全然セコンドになってないよ!!落ち着いて!
「そんなにまくしたてるなよぉ」
「タイトルマッチは10Rあるんだ。じっくりいこうぜ」
わー。。そういうの好きですよー。。。なんかたのしんでるわけじゃないんでしょうけれど、わたしにはこんなこと考えられないからなあ。。。。
うらやましいですねえ。このじっくり全部やろうという考え。
けれど、左だけで6R。。。ついにダウンしちゃったよ。。

ここで、木村さんのご両親回想。藤井さんがお話ききにいってますが、なぜかアニメ版では八木ちゃんでしたよね?
要素を少なくするのにそうなったんでしょうけれど。。
お母さんのこの顔。。。誰かに似てんな・・・と思ったら、『タッチ』で和也が死んだときのお母さんの顔にちょっと似てるんですよね。。あ、手元に漫画ないのでうろ覚えですけれど。
このおくれ毛具合に見覚えが。。(p.51)
で、木村さん、小5でいじめられて、お父さんが弱気の態度みて、グレはじめたんだとか。。
あくまでお父さんの回想ですので、どこまで本当かわかりませんが。。
で、不良時代。。そのあとね、そのあと、暴力がぴたっと止んで、グローブをたのしそうに磨いてたんだって!!!
ええ、かわいいな。。この顔(p.56)わー、夢中になれるものが見つかったんだね!!
うう。
「手のつけられなかったあの拳は今一つの道で日本一になるまで挑んでいる。息子の拳は立派になった!」
そ、そうだね。お、お父さん、よかったね、いい息子に育ってさ。
そのあとの大歓声、というか、悲鳴??
「あーっ!?」このときのヒキの宮田君、いいな・・・(p.58)
宮田君はぜったいこの辺のスタンスだよね。絶対前にでないよね。。

で、急にタイミングをつかんだ木村さん!
ここの宮田君の解説がすっごくいいのよね。。

「足の―ひきつけさ。木村さんにはお前(一歩)のように一瞬で10をゼロにするダッシュ力は無い。懐の深い相手に接近戦を挑むには別の手段をとらなければならない」
「相手の左に合わせて極端に大きく踏み込み右ボディ。そして踏み込んだ足に蹴り足を引きつける!」
「ここだ!」


で、ですね、ここの絵がものすごいいいんですよ!!!
足がきゅっとはいっていくスローモーション!
なんだろ・・・この足の動きみて、木村さんに惚れた人たくさんいると思うんですよ。
この、映画スローモーションみたいなのがたまらなくかっこよく見える!!ちなみに、後ろ姿なんですけれどね。。。

このRでようやく。。。よかったね、よかった!

で、さらにいいのが、篠田さんをはじめとするセコンドのコメントですね。みんな、わかってるんですよ。木村さんの気持ちが。

「待ってたんスかアイツは?サンドバッグみてえになって間柴のスピードが落ちるのを・・・・」

「(オレにはわかるよ。お前のむき出しのファイトぶりが。オレ達ゃボクサーとしては崖っぷちだもんな)」


「(周りがどんどん上にいくのに自分だけ変わらねえ。いつまでもうだつが上がらねえ。退くに退けねえ理由ってのがあるよなあ)」

この2コマですよ・・・(p.70)
青木さんがちょっとだけアップになるの。顔がちょっと必死になるんです。
色もグレーから黒に背景が変わって、顔色も変るの。で、声援のアアアって文字が入ってて。。たった2コマで、この心理表現。。。至極のコマですね(自分基準)。

で、それに木村さんが答えるみたいに、次ページで、

「離れねえ、離れねえ、絶対離れねえ―ーっ!!この世界で5年メシ食って自信もプライドもたいして無えよ。だけど一つだけあんだよ・・・・意地ってモンがあるから負けられねえよなあっ!!」

いや、5年食べてきたら、結構自信もっていいよ?いいんだよ?いいやつすぎるよ・・・・。

でもって、ボディーを打ち続ける木村さん。

「疲れを待って懐に飛び込む。ボディ攻撃で注意を腹に集中させる。ガードを下げさせアゴをガラ空きにする。二重三重のワナに間柴はすっかり捕まったぜ。やるじゃねえか。木村のヤロォ」


鷹村さんが認めましたね。いい攻撃なんです。クレバー木村さん!

きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら



わ、わたしがうるさいですね。。。でも、この声援、好きです。

「あとは・・・・あと一発。5年間・・・長かったよ。その全てを思いのたけ全てを込めて。気の遠くなるほどの思いを込めた一発を打ち込むだけだ!!」

ひーん。。涙で前が見えないよ(まだはやい)。

「今まで張ったドラゴン・フィッシュブローへの伏線。そして木村さんのダメージからして勝負をかけるとしたら次の8R」
「当たればチャンピオン、ハズレりゃ引退!もしかしたら木村にとっての最後の3分間だ」

宮田君に鷹村さん、2人、解説者でどうですかね。。。
それにしても、宮田君のまつげがない。。。


きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら
きっむっら、きっむっら きっむっら、きっむっら



しつこいですね。。

で、何度もボディーを打ち続け、で、間柴さんは、木村さんの顎を狙います。

「完璧な伏線だ」

宮田君、めちゃ見てますね!!めっちゃ観察してる。弟子だから?


すべてはこの一撃のために―――!!

p.97の木村さん・・・す、すげーかっこいい。。このグローヴで顔がちょっと隠れてるところがまたいいんですよ。斜めになってるところも。
もう、間柴さん、人じゃないな。。。
ちょっと力石っぽいですけれど(あしたのジョーです)。
死んでる、でしょ。。。。
轟沈とかじゃなくて・・・死んでない??
な、なんで立てるの??
もう完全TKOですよね??

宮田君、「きわどいな」っていうか、死んでたよ!!(しつこい)
間柴さんは、死角からパンチだから、どういうのをもらったのか分かってません。
でも結局立ち上がりました。す、すごいな。。
ものすごい頭脳戦・・・。
いや、またドラゴン・フィッシュブロー入れたのに、倒れない!!

「浅かった。インパクトの瞬間アゴを引いて威力を殺した」
って、ほんと、宮田君??
すごいマジな顔でかっこいいな(そればっかり)
この洞察力がなあ。。弟子だから?木村さんだから?めちゃ詳しいよね。。

で、とにかく上はガードがかたいので、ボディー攻め。
またも必殺技!!もう倒れるでしょ??
あ、間柴さんの走馬灯・・・・や、やばい・・・。
走馬灯→思い入れ→思い入れの強いほうが勝つ
の図式だ!!伊達戦と同じだ!!


「技術うんぬんではなく、最終的に間柴の怖いところはあの勝利への執着心だな」
って、宮田君??精神論いっちゃった??
も、間柴さん・・・でも卑怯ではない、正当だけどね。

9R。。。あわわ。。。どきどき。。。
そこへ青木さんの気合注入!
「よっしゃ。いってこい。しっかりな」
「・・・さっきよ・・・チラっとベルトが見えたよ。チャンピオンになって戻ってくるぜ!!」

この青木さんとのアイコンタクトもいいですね。アレ?そうなの、よし!みたいな青木さんの顔。
わー、かっこいい。。輝いてるな。

っていうか、その前から気になってたんですが、間柴さんのセコンドと、青木さん、なんか対なんですよ。
あれ、あの、切り返しショットってやつですね。

やっと思い出した・・映画の技法で、二者を交互に、180度ラインを越えずに、右からもしくは左から両者を撮る技法。これをやらないと、映画の視線が定まらないんですってよ、奥様(だれ?)
「後がねえ。崖っぷちの人間の怖さを思い知らせてやれ!!」
「背負ってるモノが違う!!一発一発の重みの違いを見せるんだ」

どっちが勝ちかな・・・微妙だな。。。
き、木村さんが、パンチもらっても打ち返してる!!観客もみんな木村さんの味方だよ。。

「コイツ強え!強えよこの野郎!!」

お互いが放ったパンチ・・・あー。。。木村さんが打ち負けた。。
青木さんの4コマで、結末が分かります。。

右と右のカウンター・・・・。
「キマリましたかね」
「先に当てたもん勝ちだったんだがな」
そ、そんな、2人、汗かきながらも冷静ですね。。わたしは全然冷静になれないっ。

青木さんは、冷静じゃありません。タオル投入じゃなくて、木村さんの意志で終わらせてあげたいと。。。なんて友だち思いなの。。。
みんな沈黙の黒バックのコマ。。。
た、立ち上がったよ。。。
「続行は無理だ」とみんな思ってる。
青木さんだけ、「続行してくれ」
「頼むレフェリー続行してくれ。このRと最終Rのあと二つだけ。あと二つ・・・最後までやらせてくれ。頼むよおっ」
観客も、続行、続行のコール!

「ガードも何もない。一直線に突っ込んでくるだけだ。カウンターがとれればあるいは――」
うん、やっぱり宮田君はカウンターだね。
その汗かいた顔がいいです。

「木村あっ勝てええええ〜〜〜!!(引退なんかするんじゃねえっ)」
拳が伸びるけれど・・・・でも、でももう意識が・・・・。
試合終了・・・・。うわ・・・・うわーん!!!長すぎてすみません。
そして、木村さんの後姿が心底かっこよかった。腰から足のラインがすごくきれいです。
いろいろと大号泣!!

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