はじめからレビュー!森川ジョージ(著) 『はじめの一歩』 16巻(講談社コミックス)

はじめからレビュー!森川ジョージ(著) 『はじめの一歩』 16巻(講談社コミックス)

ネタばれ注意!

大興奮の宮田君の巻(前巻)が終わり、ようやく普通のテンションで書けそうです。

ゲロ道のプロテスト。この場面、異様に好きなんですよね。。
一歩とゲロ道二人でプロテスト会場へ。見た目弱そうな二人、他のジムの血の気の多い二人組に馬鹿にされちゃいます。
一歩はリングの外ではヘタレキャラ化してるので、全然歯向かえない。
ところが、一歩が精いっぱいメンチきってる間、ゲロ道がスパーでダウンを奪います。不安そうなゲロ道ですが、一歩がかけより、感涙にひたるところ。。一歩も先輩になったのだなとこちらもしみじみしました。
しかも、ちゃんと鴨川軍団も見に来てくれてました!
「キミ達ちょっときなさい」と、鷹村が二人組を連れて行ってしまうところ、このときの鷹村の表情がいいです。木村さんのピースも好きですが。。
一件落着とばかりに鴨川軍団がGメンみたいに横並びで帰っていくところも(p.25)いいです。
ジムに帰るとA級トーナメント出場選手が発表されます。
今年も合宿が行われる鴨川ジム。たのしいイベント(花火とか)もありますし、もちろん一歩も出る気満々です。
・・・ところが、一歩のお母さんが過労で倒れてしまいます。。。
お母さんに無理させてしまったと猛烈に反省する一歩。
釣り船の仕事は重労働です。朝も早いし、船頭もやらなくちゃならないし、ポイントも調べないとならないし、伝票整理もあり。。。ハードなトレーニングで慣れてる一歩も、目を回しそうになっています。
それをお母さんにやらせていたことを悔いる一歩。。そして、ボクシングをあきらめなければならないと、思い立ちます。

合宿参加の鴨川軍団も、そのことを危惧しています。
「お家の事情ってヤツで才能のあるボクサーが消えてくのはこの世界よくある話よ」と木村さん。
そうですよね、スポーツで食べていくのは本当に大変だと思います。

しだいにロードワークの時間がなくなっていく一歩。
「どっちをとるかなんて迷う必要ない!今度はボクが母さんを助ける番じゃないか!」
と、心にはそんな思いが強く巡りますが、

「やめたくないよ・・・ボクシング・・・」

これが一歩の本音です。。
そうです、これからA級トーナメント、伊達との試合と、これからだというときに。。
主人公のスランプという意味では、王道的な内容ともいえるでしょうが、引き込まれずにはいられません。なんという酷な状況なのでしょう。。
お母さんの前では、無理して元気そうな顔する一歩。あきらめなくちゃ、という思いはあります。けれども、藤井さんがもってきたビデオにくぎ付けになってしまいます。
藤井さんは、ボクシングには麻薬のような魅力があると言っていますが、確かにそういう側面があるようで、次の対戦相手、冴木卓麻のビデオ。「スピード・スター」というあだ名のボクサー。
一歩は対策を考えながら、何をやっているんだ、とあきらめなくてはいけないのに、あきらめきれてない自分に気づき、葛藤します。。

一方、鴨川軍団は、海へでると大雨。。ふんだりけったりです。。
ひたすらゲロ道がとばっちりを受けてます。。

そんところにスーツの男性。。。
なんと、梅沢くんです!!

「おりいって頼みがある。オレを『釣り船幕ノ内』で働かせてくれ!!」


おお!!救世主!!
なんと、梅沢君は仕事をやめて、漫画家を目指すというのです。。
しかも、一歩が主人公のボクシング漫画!
さて、梅沢君、きつい仕事に耐えられるのでしょうか。。
3日目。。。ついに船でゲロっちゃった梅沢君。。。
もう来ないだろうな、という一歩の予想はあたり、梅沢君は、すまねえ、これじゃ体がもたねえよと・・・道路に座りこむ梅沢君。。。本当は、会社も上司にどやされるのが嫌でやめたのだそうで。。
なさけない自分にがっかり・・・と、そこへ、一歩のシャドーの音が・・・。

梅沢君、一歩の状況を全て飲み込んだのでしょう!!
一念発起して、次の日もやってきます!!
梅沢君っ!!
なんていいやつ!!ひーっ。もう君は半端な不良ではないよ!!

合宿から一行が戻ると、一歩がジムに!!
鷹村が歓迎のスパーを!!
鷹村のパンチに倒れこむ一歩。
「大丈夫かぁ。一歩ォ!?」
駆け寄る一行!!
そのわけは、うれし涙。。。

「帰ってきた・・・帰ってきたんだ!!」

よ、よかったね、一歩。

一方、冴木さん。。野球の内野手型のどっしりしたスタンスをとる冴木。
なんでも世界の流行りのスタイルだとか。左右の俊敏さ重視だとか。
冴木はオリンピック出場を期待された超絶ボクサー。。。
時間のない中、一歩の冴木対策は???
とりあえずアウトボクサーの木村さんに教えを請うことに。。
ここのやり取りがかわいい!
木村さんいわく、やりにくい相手とは、自分より速いヤツ!

「フットワークが明らかに速いヤツとやると一つ一つの技で上をいかれちまうからな。とにかくリズムはつかめねえしペースはとれねえしやりづれえもんよ」

なるほど・・。
マイケル・ジャクソンの曲でシャドーする木村さん。
それに合わせて一歩も!あ、でも宮田君とのスパーのときのシャドーででたへんな踊り(?)がでちゃいます。

「よせよ音痴野郎!!」

って、殴られちゃいます。。ここのコマ、なんてかわいいんだか。。
二人が以心伝心という気がしてなりません。

さて、一歩のお母さんも退院し、梅沢君とふたり、トランクスとリングシューズを一歩にプレゼントします。
この釘で靴の底を傷つけながら、絶対勝つという一歩がすごい。。ちょっと狂気じみた決意を感じます。

試合当日。なかなか集中できない一歩。宮田君と同じですね。
そこへ梅沢君が大ボケをやらかし、逆に気持ちが落ち着いた一歩!!
そういうもんなんでしょうね。。
なんとなくですがわかります。妙な緊張感があるときに日常的な光景をみると、安心したりするのかもしれません。。それで、この人たちのために勝たなくちゃ、という思いが生じるのでしょうね。

いよいよ試合開始!
じっと見つめる作戦(相手が嫌がる)をしながら、相手の出方を見る一歩。
一方、冴木はどんどんスピードを上げていきます。
スピードでは追い切れないけれど、確実にコーナーへせめていく一歩!
一歩のパンチはことごとくよけられ、あっという間にコーナーから脱出されます!!
速い!!どうなる、一歩!?

続きはまた。。結局この巻も感動やら何やらで、大事な巻でした。。
宮田君のコマは一コマ。一歩がボクシングあきらめようとしたときの回想のコマですね。
回想シーンなので、ちょともやがかっていて乙女チックな仕上がりです。



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前回の答え(反転すると答えがでます)
71.NY(Kではありません)
72.ルンサク・パウディ
73.パタヤ・ビーチ
74.172cm(前もでてきたので、復習です)
75.126ポンド

今回のクイズ!
76.釣り船の仕事をしながらロードにでるのに、一歩は何時起き?
77.合宿の時のゲロ道のTシャツの柄は?
78.合宿の時の木村さんの海水パンツの柄は?
79.一歩は現在何連続KO?
80.パンチをとらえきれない一歩。観客からのヤジは?

回答はまた明日。