はじめからレビュー!森川ジョージ(著) 『はじめの一歩』 19巻(講談社コミックス)

はじめからレビュー!森川ジョージ(著) 『はじめの一歩』 19巻(講談社コミックス)

ええと。前回のヴォルグ戦から。。
マチュア世界王者のヴォルグにどう挑むのかということで、特訓です。
連打=無酸素運動のための心肺機能を高めるもの。。。

ん?無酸素?無酸素・・・海の中・・・島袋戦なのですか!?
その予型??


それはさておき。。一歩は会長の指示通り、カモシカのようにやわらかい筋肉のバネをつくって、ニューブローを覚えます。ガゼルパンチです。カモシカみたいなパンチ。とおくからステップインし、ダッキングして飛び込む!足のバネを使うので、たぶん威力がすごい増しているんでしょうね。
で、道にまよって困ってるヴォルグに遭遇。。ホールから駅へむかう途中の通路で、話します。
ここの場面、とてもスキデス・・・(ヴォルグ風に)。
ヴォルグがなぜボクシングで勝っても楽しそうな顔をしないのか、祖国のお母さんを助けるため、ボクシングが好きでやってるのではないともとれる言い方です。
一歩もお母さんのことは思っていますが、どちらかというと、ボクシングが好きだから、強いって何なのかが知りたいという、もっと純粋な気持ちでやっているんですよね。。
速水さんのいる音羽ジムにいるヴォルグ。。ホワイトファングという上下のコンビネーションパンチを得意とします。


「祖国に母を待たせている。この出会いを不幸だと思ってくれ」

か、かっこいい。。。道に迷ってまごまごしてたヴォルグとは一変。
一方の一歩も、決意を固めています。
1Rの打ち合いがすごい。。。ものすごい連打の応戦。
コーナーに一歩が追いやられます。
そして、ヴォルグの連打をあびて、意識がとびます。けれどもそれが効して、無意識に練習通りのパンチがで、リング中央まで強打で押し進みます。
ここで1R終了。。。息をのむような試合です。
アウトボクシングで強打をさけることができたヴォルグですが、一歩の得意分野で戦ってねじふせようと考えます。あくまで両者インファイトで戦い、はげしく打ち合います。
そして、ついにガゼルパンチがさく裂!!
ダウンを奪います。
一歩に情けをかけたためにパンチの切れがなくなったというラムダコーチ。。
そして、もちろん立ち上がったヴォルグは、すぐさま反撃に。
ホワイトファングの餌食にされ、今度は一歩がダウン。
なんとか立ち上がり、2R終了。。
会長が一歩に送った言葉は・・・「がんばれ!!」
この戦い、ある意味トレーナーの戦いだったりするんですよね。
ロシアと日本の名伯楽同士の対決。。
さて、3R。一歩はノーガードで挑みます。
ガードを固めて、体力の回復を待っても3分で回復しないから、攻撃に徹するというかなり強気な作戦です。打たれまくって、スタンディングダウン、そのあとすぐにアッパーでダウン。。

目が死んでいない一歩にレフェリーもTKOをとれないということなのですが。
・・・たぶんほんとうのボクシングの試合だったら、このへんで試合終わっちゃう気がします。
ま、そのへんはさしひいて読むとして。。。
会長のミットめがけて、何度も練習してきたので、とにかく打ちまくる一歩。

無意識にパンチがでるのは練習のたまもの。。。これは鷹村さんや宮田君の場合もそうでしたね。
いざというときは、こういう積み重ねたものがでるというのはボクシングだけのことではないと思います。
パンチに打ち負けないのは、やわらかい筋肉のおかげ。。車のサスペンションみたいに強打を吸収できているということで。。このあたりは会長の作戦通りです。
4R。
両者の激しい打ち合い。。すると、ヴォルグの体が突然止まります。
そこで、会長の指示。
「小僧―――!!拳を固めろ!!握る力が残っていたらそのまま突き出せ――っ!!」
会長の指示通り、拳をだす一歩!すべてのパンチがヴォルグにあたります。
要は、ヴォルグのスタミナ切れです。
マチュアの試合とは体力消耗量が違うと。。なるほど。
しかし、ヴォルグも手を出し、またも打ち合いになります。
しかけたのはヴォルグ。下半身をよくみていた一歩はそのトラップにひっかからず、スタンスを広げて、超低空ガゼルパンチに切り替えました!!
そして、必勝パターンの連打が飛び出ます!ヴォルグ、ついにダウン!!
けれども、お母さんとの思い出が走馬灯のように流れ、立ち上がるヴォルグ!!
なんと、4R終了までに両者のダウンが5回。。。多すぎる。。
5R。
両者、またも打ち合いに。。
ところが、一歩がホワイトファングをよけて、ガゼルパンチをさく裂させます!!
ダメージは決定的。。。ところがカウント7で立ち上がるヴォルグ。
そして、気がつくのです。
自分はボクシングが好きだということに。。
けれど、それに気がついたとき、むなしくもまた倒れます。
一歩がまたもKO勝利!
一歩、A級トーナメント優勝!!

この試合、実は二度目の一歩対千堂戦(ララパルーザ)と同等ともいえるすごい試合だと思うんです。
打ち合いのすえの打ち合い。情けをかけられずに、甘さを見せたヴォルグ。
そして、一歩と戦うことで、ボクシングが好きだと気がつくヴォルグ。
このへんの描き方がたいへん人間くさくて、というか、なんともヴォルグの性格がでていて、泣けてきます。一歩が負けたらかなしいですが、相手の心情というのもよくわかり、ああ、ヴォルグも勝たせてあげたかった、と思ってしまう。。それは後のヴォルグ対千堂戦があるから余計に、なのですが。。
とにかく、貴公子のようなヴォルグ。。小さい頃のヴォルグもたいへんキュートです。
個人的には、かなり上位にランキングする試合です。

鷹村さんと伊達さんのからみもいいですよね。。ふたりのやりとりがなんともおかしい。伊達さんのが一歩上という感じもしましたが。
青木村さんの出番はいまいち少なかったのですが、それを追う時間がなくてすみません。。
続きはまた明日。。。


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