観てきました!『セガンティーニ』展in損保ジャパン東郷青児美術館

残念ながら東京での展示は終わってしまったんですが・・・。
セガンティーニ・・・・誰?
きっと多くの人がそう思ってることでしょう。
アルプスの山々を描いた画家ですが、わずか41歳という短い生涯のせいで、志半ばで亡くなったといってもいい画家です。
後期の象徴主義の絵を見ると、なおさらそれを実感できます。そのあとどんなふうにかわっていくのか見てみたかったんですが・・・。
展覧会は初期から晩年の作品を一通り観ることができました。
初期の作品は、ほんとうにうまい、と思わせるもの。かなり写実的です。
はじめはミラノで絵の勉強をするのですが、都会生活に嫌気がさし、アルプスに住むことになります。
アルプスは標高が高いせいもあり、空の色がとても澄んでいるのでしょう。
《アルプスの真昼》という作品は、ほんとうに青がきれいです。山に登ったことがあるひとは、「ああ、ああいう色!」ってきっと思うんじゃないかと。
セガンティーニ美術館と大原美術館にある二作が隣同士で展示されていて、これは圧巻でしたね。
ここが展覧会のメインといっても過言ではないかと・・・。

《生の天使》も展示されていました。セガンティーニの代表的作品といえる母子像です。
自然と一体化した母子は、やわらかいタッチで描かれ、慈愛を感じさせるものです。


こうした美しい風景、だけではなく、自画像もありました。
自画像の内面性の表現をみると、この画家の内に秘めた強さを感じることができます。

タッチはほんとうに細かいですねー。観ていてうっとりするくらい細かいです。色彩の組み合わせもとてもきれいです。
後期の作品は特に、まるで美しい織物をみているような気持ちです。
セガンンティーニ三部作といわれる作品はパネル展示だったのは残念ですが・・・かなり大きな作品ですし、これはもってこれないような作品ですからね・・・。

セガンティーニの作品は、日本ではあまりみられるところはありませんが、都内ですと国立西洋美術館で観ることができますね。
《羊の剪毛》というかなり大きな作品です。
損保にはありませんでしたが、確かほかの会場では展示されるんじゃないかと・・・(うろ覚え)。

それから、ミレーに影響を受けたということもあり、ミレーを意識した作品もありましたね。
あまりない切り口だったので、なかなか興味深かったです。

この展覧会、実は震災で開催が延期になったんですよね。
無事に開催できてよかったですね。しみじみ。

よし、残すは都写美のレポートですね。
続きはまた!