珍しい展覧会ですがおすすめです。モーリス・ドニ展in損保ジャパン東郷青児美術館

珍しい展覧会ですがおすすめです。モーリス・ドニ展in損保ジャパン東郷青児美術館

ここのところ私生活が怒涛の如く過ぎ去っておりました・・・。
理由のひとつがこれです。

一言で言うと、わたしにとってめちゃめちゃ大事な展覧会でした。
この画家を追いかけて追いかけて、早○年。
長かった・・・いえ・・・展覧会を待っていたというのもありますが、それだけではありません。
この画家のカタログ・レゾネがまだできていないんです。
あ、すみません。カタログ・レゾネというのは、作品総目録というものでして、画家の作品を一覧できるものすごいデータがはいった本のことです。この本を作られてこそ一流の画家ともいえます。
じゃあこの画家・・・大事じゃないんかい・・・いいえ・・・違います・・・。
子どもが多すぎて、作品が散らばって収集つかない状態だったらしいのです。
いつになったらできるんだ・・・皆が待ち望んでいた最中ですよ・・・。
そのドニ作品総目録編纂室が主導のこの展覧会。いや・・・そりゃいままで個人像で眠っていた見たことない作品が見れるんじゃないかって。
それで・・・見れた・・・しらない、これもあれもしらない。
やあ・・うれしい・・・こんな嬉しいことはない(アムロ風に)。
会場で、ぐるぐるぐるぐるしてしまいました。今日はドニのお孫さんの講演会もあって、とても有意義なお話を聴けました。

どんな絵?まあ下記にリンクを貼っておきました。
どんな画家?19世紀から20世紀に活躍したフランスの画家です。ゴーギャンなどの後に、ナビ派というグループを結成して活躍しました。
ナビ派のメンバーは、ボナールやヴュイヤールやマイヨールなどです。印象派の画家とは違い、象徴主義的な絵画を制作しました。
ドニは熱心なカトリック教徒でもあり、多くの宗教画も残しました。
同時に、家族への愛にあふれた画家です。今回の展覧会には、かわいい子どもたちが描かれた絵がたくさんあります。
色づかいはパステル調が主ですが、技法を試行錯誤していまして、時期によってさまざまに変化しています。
今回は家族の肖像画が主でしたが、教会や公共建築物などにも装飾を施したことでも知られています。
有名なものは、オルセー美術館にある《セザンヌ礼賛》(1900年)ですが、それ以外にもさまざま知られており・・・って・・・ってやばい、このまま語り続けたらわたし多分原稿用紙100枚くらい書いてしまう・・・。
とにかく、グッズもかわいいです!是非損保にお立ちよりを!


http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html




以下は個人的なメモのようなものなので、うすくしておきます・・・。
個人的にとてもうれしかったのは、編纂されているファビエンヌさんとドニのお孫さんのクレールさんとお話できたこと。一緒に4時間ほどいたでしょうか。たいへん親切な方々で、ほんとうに感激しました。わたしの書いたもの(身ばれを避けて曖昧に濁しておこう・・・)も手にとってくださって、作品の前で解説もしてくださいました。ファビエンヌさんに「あなたの言っていることは正しいわ」と、言ってもらえたことが何よりの励みになりました。とても精力的に仕事をされているので、いつかレゾネも完成するかもしれない。けれど、3000点近い油彩のデータを集めるのはたいへんでしょう・・・何かご協力できることがあれば、と、願ってやみません。プリウレ美術館のマリーさんにもまた11月にお会いできることはたのしみですが、こんなにも知らない作品があるとなると、また資料の海に流されてしまいそうで。とりあえずまた行こうと決めました。そのときにファビエンヌさんにもお会いできるといいですけれど、日本にまたいらっしゃるそうなので、そのときでもいいかも。Eちゃん、また現地ご同行よろしくお願いしますね(笑)。