映画レビュー『路上のソリスト』

映画レビュー『路上のソリスト

まあ・・・今日もそこそこ忙しかった。というわけで、こんなときは映画だ。。。

ずいぶんメディアでも話題になったのでご存知な方も観た方も多いことでしょう。
まあ、予想していた通りのいい映画でしたよ。

アマゾン先生の解説・・・。


自暴自棄になりそうな日々を送っていたスティーヴはある日、澄んだヴァイオリンの音色を耳にする。無心に2弦のヴァイオリンを奏でていたのは、路上で暮らすナサニエル。美しい音楽を奏でる音楽家がなぜ路上で暮らしているのか?その記事を書く為取材を重ねるうちに彼のその数奇な人生から、スティーヴは自らの人生を見出してしていく。


昨日のランド・オブ・プレンティじゃないですが、2人の交流がほほえましい。
一方が他方に影響を与えて、すこしずつ変わっていく。

この感じがすごく好きでして。ただ、ランド・オブ・プレンティよりは動きがあるというか。
ナサニエルはいわゆる総合失調症をもっているので、たまに狂気が見え隠れするわけです。
その演技がほんとにすごくて・・・ジェイミー・フォックスはすごいですね。
この方、『Ray/レイ』でもアカデミー主演男優賞もらってますよね。
天才っていったら、努力を否定するみたいに思ってしまいますけれど、そうじゃなくて、努力してますよ、ホームレス地区のスキッド・ロウをリサーチしたりして、役を作り上げたんだそうですが。
その出来が半端ない。
まあ・・北島マヤヘレン・ケラー演じたくらいすごい(比較がおかしい)。



一方の理性の側のスティーヴ。彼を演じるのはロバート・ダウニー・Jr.です。まあかっこいい。
ずるいなっていうくらいかっこいい。
こちらはさながら姫川あゆみってかんじですね。
実際ロバートのお父さん映画監督ですし(自画自賛要素)。
このひとは・・・『アリー・myラブ』と『ゾディアック』観たときに、このひとクルーーーー(ザキマヤ風に)!って思いました。あと『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』にもでてましたよね。
案の定、きました。『シャーロック・ホームズ』ではじけましたよね。
このタイプの顔は、中年以降とてもよくなっていく顔ですね。
演技もジェイミーに負けてなかったなあ。


それにしても、ジュリアード音楽院って、どれだけすごいんだろう。
想像つきまませんけれど。。。ものすごい難関だろうに。
けれど、路上で演奏するナサニエルはとても生き生きしていて、音楽ホールという枠にとらわれない演奏が似合ってる気がして。そう思わせるのも、ひとえにこの役者のすごさと見せ方なんだろうなあ・・・。

ロサンゼルスは、この映画にある通り、道路の高架下などにホームレスの方々がたくさんいるそうで。
わたしたちがイメージするきれいな街とか、都会的な街ではないところもあるのだそうで。
それもなんだか意外な気がして、イメージ変わりましたね。


これは、実際、L.A.タイムズのコラムが元となっているそうで。
すこし黒い視線でみると、「実際こんな話じゃなくて、売名的な意味でコラム書いたんじゃないの?」って思ってしまいますが・・・正直、わたしはそれがうそでもほんとでもどっちでもいい!
映画がよければ、それでいいじゃないですか!(なげやり気味)


ジョー・ライト監督は『つぐない』の監督か・・・またも結びついてないな・・・。
イギリス人の監督ですね。少々長回しのところがあるのですが・・・なんか納得。
無駄に長いと困りますけれど、わたしはこの映画のだらだらした部分もきらいじゃなかったなあ。
単に好みの問題かもしれませんが。順風すぎない感じも結構好きです。