今週はなぜか映画レビュー・・・『バンク・ジョブ』

今週はなぜか映画レビュー・・・『バンク・ジョブ


昨日でてきたフランソワ・ベルレアンの影響で・・・『トランスポーター』の主役ジェイソン・ステイサムの映画をご紹介。
え、じゃあトランスポーターすすめりゃいいじゃんって?微妙に筋を忘れたからです・・・!

静かな名作をご紹介してきましたが、今回は、すこし動的な作品。
銀行強盗ものというと、どうしても『俺たちに明日はない』的な悲劇を思い出しますが・・・・これは一味違う映画ですね。話の展開が強盗ものとしては珍しいと思います。


実は、70年代に実際おきた英国の銀行強盗事件を元にしているらしいです。
副題に、Based on a true storyって書いてありますからね!
しかも、9割方事実だとか・・・(パンフレットに書いてありました)!
銀行の隣の部屋を借りて、穴掘って、金庫にたどりつく・・・って・・・・これ・・・。
シャーロック・ホームズの「赤毛連盟」そっくりなんだけれど???
しかもベイカー街に銀行があるの?そう、ホームズの事務所もベイカー街でしたよね。
いや、わけあって、つい最近読んだので、記憶も鮮明。
あら?どういうわけ?模倣犯ってことではないと思うけれど・・・犯人知ってたってこと?
それにしても70年代にこのセキュリティ・・・ロンドンの銀行は大丈夫なの??
強盗に至った理由は、すごく普通というか・・・お金がほしいから・・・。
主人公のテリーは実際お金に困っていて、ついついこの話を元カノにきいて、のってしまうんですね。
金持ちがお金をおさめる貸し金庫だから盗んでいいとか、お金に困っているがゆえに、「そうだな」と思わせてしまう、その状況がこわい。
この屁理屈的道徳観。。。人間切羽詰まると過激な行動にでてしまうんでしょうか。
そして、その元カノは実はお金とは関係ないところでこの金庫に強盗してもらう必要があったんです。
ま、あまりいうとまたネタばれになるので。。。

まあ、銀行強盗、スキャンダル、裏社会・・・個人レベルでの強盗が、ずいぶんとスケールの大きな話になっていって。
単なるドタバタ強盗劇、ではないんですよね。
まあ、これもイギリスの側面なのでしょうかね。
しかも、この事件はあるときから封印扱い、マスコミに一切でなくなった事件らしいです。
この闇扱いが尋常ならざる事件であることを物語っています。このもみ消し方もイギリスらしいというか。
ま、これ日本にもあてはまりそうですけれどね。。


監督はロジャー・ドナルドソン。『13デイズ』の監督さんですね。

ちなみに、音楽はやはり70年代ブリティッシュロックが中心です。
T.RexThe Kinksなど、なつかしい曲が。
ファッションやメイクも70年代風(もうすこし古くもみえますが)。この時代が好きなひとにはたまらないですね。
ホームズとの関連(探偵)を意識してなのかわかりませんが、『名探偵エルキュール・ポワロ』(TVシリーズ)のデヴィッド・スーシェがでていますよ。
ジェイソン・ステイサムは、今回は派手なアクションがほとんどありませんが、かっこいいです。
賢く見えるし・・・わたしの中では勝手にイギリスのマッド・デイモン的立ち位置・・・。賢くてアクションもできます的な。


すこしスカッとした映画がみたいなあ、イギリスっぽいテイストもほしいし・・・そしてすこし黒いストーリーもあったらなあ、なんて思ったら(ずいぶん限定的)、ぜひ!
こう、憂鬱な梅雨の季節にいいんじゃないかと。

というわけで今日はこのへんで。