月に囚われた男 コレクターズ・エディション [DVD]2009年

月に囚われた男 コレクターズ・エディション [DVD]2009年


はい。観てきました。たったいま。
そうですね・・・。まず何も調べずに感想をつらつらと書きますか。
多分低予算(CGなど映像加工の派手なものを使っていない、メインの役者が1名、音楽がほとんどない、基本的に室内、カメラの位置がほぼ定位置)です。それゆえに分類からすると、B級映画ですね。
内容的には、ツイッターのフォロワーさん(洋画好きな方)のおすすめだけあって、面白かったですね!
好きか嫌いかでいうと、個人的には好きな世界です。
ただ、けっこうシブい映画ですね。
静謐な映画といっていいほど音がなく、公開時日本ではあまり話題にならなかったのでは・・・。
東京の映画館でいうと、ユーロスペースイメージフォーラムあたりでひっそりやる感じですね。

アングルが一定で、劇的な場面はほとんどないといってもいいくらいですからね。
わたしはこういうのに慣れているので(上記の2つの映画館でやるようなちょっとマニアックな映画好きです、どちらかというと)最初の20分で眠くなるひとには向いていません・・・。
小津映画とかお好きな方ならきっと大丈夫です。

それと、やはりSFに欠かせないロボット。
これが実に魅力的です。顔のマークがついているのですが、そのときの(・_・)って顔のときとか、もう思わず感情移入します。機械的なのですが、主人公を思っているというか、主人公最優先の行動をとることがあり、それが泣けてきます。
主人公とのやりとりも魅力的ですね。すこし人間らしいところもあり、逆にあ、いまのプログラミング言語でしょ?ということもあり。
絆創膏を貼ってあげるところとか、妙にリアルでよかったですね。


ネタばれしないように筋書きを書くのは難しいのですが。。
クローンという言葉を書かずに書くことはできませんね。。
月で燃料を採掘する宇宙飛行士の主人公サムは、3年経ったら地球に帰れるのですが、途中でアクシデントが起こります。それで、普通であるはずのサイクルが乱れるのですが。
最初の違和感は見ているうちに解明されていくという意味では、とても爽快感があります。
SFなのですが、けっこうリアリティがあるというか。
機器類がいいですね・・・未来にしてはアナログっぽい画面とか、キーボードの感じとか。
採掘機とか、基地の感じがどことなく70年代というか。人類が最初に月へたどりついたっぽいイメージが残っているというか。
そのわりに無機質な室内はどこか未来的で。
うーん、ガンダムでいうところのホワイトベース的な感じですかね・・・。宇宙というとどうしてもそれが。



この作品、ダンカン・ジョーンズの映画監督デビュー作です。なんと、デヴィット・ボウイの息子さんですよ。
この映画がデビューとは・・・かなりのセンスを感じますね。
主演サム・ロックウェル。『アイアンマン2』の主演の方?ごめんなさい、観てないです・・・。
ゲーティというロボットの声がケビン・スペイシーです。吹き替えではなく字幕のほうでおたのしみいただいたほうがいいですね。


話は全然違いますが、静かなSFつながりで、萩尾望都先生の『ウは宇宙船のウ』を思い出しました。
好きといいつつ、別のものと話がまざってしまい、話がうろおぼえで申し訳ないのですが、確か宇宙へ行く前の子どもの話だったと思いますが・・・レイ・ブラッドベリの原作を漫画化にしたものです。
地球と宇宙、人間と機械、自然と人工、現在(というか70年代?)と未来、そんな言葉が頭にうかんでくる、考えさせられる映画です。

よかったらぜひ!