よしながふみ対談集『あのひととここだけのおしゃべり』(太田出版、2007年)

よしながふみ対談集『あのひととここだけのおしゃべり』(太田出版、2007年)



はじめの一歩の52巻が見つからない・・・。というわけで、こちらをアップさせていただきます。
なんともなさけない。。


よしながふみ先生、わたしの好きな漫画家さんなのですが。
ここでも紹介しましたが『きのう何食べた』とか『大奥』で知られた方ですが・・・・。
実は正統派の少女・少年漫画だけではなく、BL(ボーイズ・ラブ)にも着手されております方で(言い方がなぜかやけに丁寧になる)。

対談は、やまだないと×福田里香三浦しをん(×2回)、こだか和麻羽海野チカ志村貴子萩尾望都(敬称略)の面々。
約300ページありますから、ボリュームもありますね。

実は、最後に掲載されている「萩尾望都×よしながふみ」対談が目当てで買ったのですけれどね。
それ以外のものも面白い。
わたしの勝手な印象ですが、よしなが先生ってとても柔軟性のある方なのではないかと思っていたんですよ。
こう、萌えでも興味のあるものでも自分の感覚的に面白いと思ったものは取り入れるような。
それでいて筋が通っているというか。
よしなが先生の漫画読んで、最初に思うことは、どれを読んでもそうなんですが、筋が通っていて、ぶれてない気がするんです。
ちょっと影のある、こわいストーリーが多いんですが、いろいろとあった後に、いろいろあったね、って笑えるまでいかなくてもこう微笑めるような、そんな話。それこの方の漫画描く上での基本構造なのかなって。大げさな言い方ですが。
そのよしなが先生の柔軟さが感じられる会話集だと思いますよ。
お話の引き出し方とか、話される内容とか。
知的だったり、真面目だったり、何かに夢中だったり、萌えてたり、しみじみしたり。
表紙の絵がまたかわいいですね。実際には女の人同士の対談なんですけれどね!

最初のやまだないと×福田里香対談が、『ユリイカ』とかでよくある対談っぽいです。
浅田彰さんとかそんなにでないですよ。こういう対談で。
少女漫画の文法の話とか。『ガラスの仮面』の新しさは、月影先生が女であること・・・。
「宗方コーチじゃない!」とかね。そこに少年漫画の文法がはいってると。なるほど。
SLAM DUNK』に見る少女漫画文法とかね。
そういえば、よしなが先生は『SLAM DUNK』の同人やっておられたんでしたね・・・。
そうそう、こういうのって、ファンがきいてみたい内容ですからね。

個人的にはこだか和麻先生との対話でBLの源流は青池保子先生とたたえられているところがすばらしいですね。。
あまり青池先生のこういうところの評価ってされてないですからね。。。不思議と。


まあ、これ以上話すともったいない。ゆっくり、対談をかみしめながら読むと、たのしめるのではないかと。

続きはまた明日!