たまには桜のことなど&吉田秋生(著)『桜の園』(白泉社文庫、1994年)レビュー

今週のお題「桜」
たまには桜のことなど&吉田秋生(著)『桜の園』(白泉社文庫、1994年)レビュー


お題にこたえることなど初めてですが。。いつものようにやってみます。
桜を見に行ってきましたin 上野公園。
残念ながら自粛ムードで、このような看板がどどんと置いてありますが。。
見ることはいいですよね。それに、けっこうみなさんシート広げていたりしました。
例年ですと、昼間ももちろん人がいますが、お花見本番はやはり夜。夕方になるとどっと人が押し寄せて、夜のどんちゃん騒ぎ。。さすがにそんな感じではありません。
昼間サラリーマンが席を取っていて(大抵新社会人)、インタビュー受けたりしていますよね。。。
そんな感じではなく、みなさんお弁当をひっそり食べられているかんじです。
これはこれで、静かでいいのかもしれませんが、やはりどんちゃん騒ぎをしてこそ上野、という気もいたします。


こんな看板が置かれてます。。JRの公園口から動物園へ向かうほうですね。



望遠なんてもっていませんから、精いっぱい背伸びしてとってます(iphoneのカメラです。なかなか高感度)


これは、東博を背にして、御徒町方面へ歩いていく道です。いわゆるメインストリートですね。



こちらが東博へ向かったアングル。
奥のほうに見えるのが東博の建物です。



どんどん東博から遠ざかる・・・えいやっと、腕を伸ばして撮っていますが、みなさん同じようなことしているなあ。。。




こちらは、上野の森美術館を左手にして西郷さんへ向かうのほうの道です。
提灯がいい味だしてます。



なんとなくお囃子の声が聞こえてきそうなのですが・・・おりません。。。




この下に新聞紙を敷いてお弁当食べたのですが・・・埃と砂が舞い上がって・・・危険ですよ。。
風邪の弱い日にお花見しましょう。。

ちなみに、上野公園にある桜の種類・・・なんと60種類近くあるそうです。
わたし、しだれ桜とソメイヨシノくらいしかわかりません。。

こちらのサイトさんが詳しく紹介してくれております。
http://www.geocities.jp/maicohomep/


まあ、このブログの唯一の特徴が漫画。。。桜がらみの漫画の話もひとつ載せておこう。。
いや、ここから書いてもよかった気がしました。。。(しかし上野の桜もきれいだから載せたかった)
みなさんよくご存じの名作、吉田秋生(著)『桜の園』(白泉社文庫、1994年)のレビューをすこし。


大好きなんです。。。実に感情性豊かといういますか、抒情的な話です。
数百本の桜の木に囲まれた丘の上の名門女子高桜花学園の演劇部のよるチェーホフの「桜の園」の上演を軸に、女の子たちの微妙な心の揺れが描かれています。
秀逸なのは、話が進行するにつれて恋愛する女の子の心がどんどん浮き彫りになっていくところ。
「花冷え」ではアツコの恋愛、「花紅」ではすぎやまの、「花酔い」で由布子の、「花嵐」では知世子の物語が軸になっています。
最初は初体験、キス、初恋、片思い・・・・普通に考えると進み方が逆、のような気もしますが、恋愛の悩みというか、深刻度がどんどん増していくといいますか。高校生同士の普通の恋愛から、初恋と重ねあわせた淡い恋、そして女の子の悩みと恋。
それが桜の芽から桜が散っていく時間軸で進んでいきます。劇もそれに伴い完成していきます。。


どの話もとてもいいのですが、最初の話がわたしはなぜかとてもとても好きでして。
「あのぎごちないキスはもう二度とないの」という台詞がなんだかとてもじんとくるというか。
この初体験するまでの過程もすごくいい。。
「わたし・・・いいんだ」
「なにがー?」
という台詞にの枠外に、「男性諸君はこーゆーかなりアホなリアクションでせっかくのチャンスを失っていることが多い。気をつけたまへ」と書いてあるんです。。これがすごく好きです。。
いえ、吉田先生は、つねに男と女の視点に立っているといいますか、どちらも自由に、しかも、「ああ、わかる!」というように腑に落ちる描き方をされるんですよね。。それがすごいなと思います。

このお話、映画にもなっていましたよね。映画はまだ見ていないので、今度見てみようかと思います。
今日はここまで!