よしながふみ(著)『きのう何食べた?』1巻 (モーニングKC、2007年、講談社)

よしながふみ(著)『きのう何食べた?』1巻 (モーニングKC、2007年、講談社)


一歩をあげようかまよってこっちにしちゃいました。。
分類が難しいんですけれど・・・。一応モーニングなので、少年誌(ほんとは青年誌でしょうけれど)。。。
あまりに有名な作品なので、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。大半の漫画スキーさんは読んでいらっしゃるでしょう。



2人の男性が主人公なのですが・・・この2人、ゲイなんです。
弁護士筧史郎さんと美容師矢吹丈さん。。同棲してます。43歳と41歳・・・・。リアルな設定です。
ゲイの2人の日常生活がリアルに描かれています。筧さんの元カノがでてきたり、矢吹さんの職場の話(こちらはカミングアウトしてる)とか。
そしてそれぞれの仕事の話やスーパーの買い物術などが盛り込まれております。
そして、筧さんは倹約家で料理が好き。なので、夜ごはんはかならず自分で作るのです。
そのレシピがまさに家庭的で、男子ご飯とは思えないくらい。しかも男性にありがちな、材料費いとわずに作る、のではなく、月25000円でおさえながらつくるという。すごいですよね。。けっこう頑張らないと25000円は難しいと思います。ゆえに、安いものを探す目がまさにハンター!
この底値を探るのがまさに主婦・・・。
主なレシピは、以下のとおり。筧さんがコメントしながら作ってくれます。分量などもだいたいのものを教えてくてます。




鮭とごぼうの炊き込みごはん/いわしの梅煮/たけのことがんもとこんにゃくの煮物/栗ごはん/トマトとツナのぶっかけそうめん/鶏肉のオーブン焼き/ナスとトマトと豚肉のピリ辛中華風煮込み/いちごジャム


なので、この本、レシピ本でもあり、ふつうの青年誌(女性誌)でもあり、そしてゲイ本でもあるというなんともお得な本なのです。
料理の仕方も細かいですよ。3品作るときには、同時進行ですから。
絵もとても丁寧なので、すごく読みやすいですしね。。
わたしは、いちごジャム以外のものは作りましたが、どれもとても簡単かつおいしくできます!
それにしても、筧さん自身言ってますが、ジャムを作る男性ってそうそういないと思います。すごい!


よしなが先生の作品のなかでは『大奥』がいちばんメジャーな作品でしょうか。
長編ストーリーもたいへん魅力的ですが、こういう短編も面白いです。
わたしの勝手な一押しは、『フラワー・オブ・ライフ』ですが、こちらも捨てがたいです。
どれもすこしせつない話が織り込まれていて・・・でも悲しすぎないところがうまいなと思います。

今日はここまで。