ワシントンナショナル・ギャラリー展観てきましたin国立新美術館

ワシントンナショナル・ギャラリー展観てきましたin国立新美術館


また六本木行ってきましたよ、おしゃれな街六本木。いつまでも慣れない六本木。
かつて働いていたこともあったはずが。
まあいいや・・・(忘却の彼方)。

そうそう。行ってきましたよ。大企画展。その割に意外と空いてる!!うれしい!

83点という多すぎない点数ですね。印象派登場からポスト印象派まで。
1860年代後半から1890年代の作品ですね。
まあいうなれば専門分野なのですよ、わたしの。なので、見方があやしい。
横から舐めいるように観ている人がいたら・・・そのひとは専門の人と思って間違いない。ガラスが邪魔で体上下に揺らしたりとか、タッチ見えるように横から光入らないような角度から観ようとしたり。なんとなく遠くに行ったり近くに行ったり、気になる作品の前でウロウロしてたり、とにかく挙動不審です。そういうあやしい人は・・・放っておくといいでしょう(笑)。

そうですね、何がすごかったかって、いろいろすごいんですが。マネの油彩が5点、リトグラフが3点きていたこと。
スーラが2点、ゴッホが2点、セザンヌ6点、ゴーギャン1点、ロートレック2点、ルノワール6点、モネ6点、ドガ3点、クールベ1点(すべて油彩)などなど・・・どうですか。これ。バブルですか?
まあ・・・印象派周辺に関しては解説もそれほどいらないでしょうから、感想をつらつらと・・・。

まあ・・・わたしのお目当てはゴーギャンの《ブルターニュの踊る女たち、ポン=タヴェン》(1888年)だったのですが。
ブルターニュ時代のゴーギャンってすごく好きで。これはガラスに入っていたのであまりわかりませんでしたが、タッチがすごく繊細なんですよ、ゴーギャンって。草の色とか一本ずつ丁寧に描いてるんです。手足がすこし大きくて、プリミティヴな造形という印象を受けますが、それがブルターニュという地方とマッチしていて。要は・・・ゴーギャン好きなんです。特にタヒチ以前が。。。

それからスーラがきているとは思わなくて(ちゃんと調べておけよ)、すこし状態は悪かったのですが、やはりいいですね、出来が。シニャックにくらべて手が込んでるんですよ。枠どりのところも点描ですしね。点描も細かいですし、補色の合わせ方がうまいんです。

あとはセザンヌですね。《『レヴェヌマン』紙を読む画家の父》(1866年)は初対面。
すごくよかったなあ。何がって、言うのがむずかしい(それでも美術史専攻なのか・・)。
1866年作ということは、カフェ・ゲルボワでマネたちと出会った後ですから、すこし画面が明るくなりはじめた頃。まだパレットナイフを使った厚塗りの表現がみられる頃で、この作品はその厚塗りで塗りたくった表現がみられます。そして、お父さんが持っている新聞は、革命を促すような論調の新聞で、エミール・ゾラが寄稿していたことでも知られています。実際にセザンヌの父は地方のお堅い方ですから、こういう新聞を読むはずもなく、セザンヌの理想がこめられているともいえるでしょう。ともあれ、この作品からはお父さんの威厳などはあまり感じらないと思います。椅子に斜めに座って(椅子は正面観ではないため、余計に威圧感がありません)、新聞で上半身が隠れており、むしろ、正面を向いているのは、後ろにかかっている絵。これが何かを示しているようで。誰の作品かわかりませんが・・・いえ・・調べたらわかると思いますが、手元に資料がないので・・・ん・・・・あ、余計なことを言って間違えるとえらい目にあいますので、やめておこう・・・きちんと調べますです、はい。
そして、水彩の《ゼラニウム》(1888年/1890年)がよかったです。色合いがやさしくて。

最後に・・静物画ではアンリ・ファンタン=ラ=トゥールの《皿の上の3つの桃》(1868年)とマネの《牡蠣》(1862年)がよかったなあ。ルノワールのもよかったのですが。2つ選べと言われたらこれですかね。
「おいしそう」と感想をもらしている人がいましたが、合ってると思います!静物画はやはりおいしそうにみえないと・・・。
ファタン=ラ=トゥールのほうはやさしくて、きめ細やかで、マネのほうはごつごつしていてる感じがよくでてて(表現が下手すぎる)。静物画って、いつまでも眺めていたいもの=いい作品という風になっています、わたしの中では。

会場の説明はほとんどなく、絵に集中できていいですね。わたしはあまり解説書いていないほうが好みだったりするんですが、全然しらない分野だとやはりほしいなとは思います(どっちだ)。
絵の間がけっこう空いているので観やすかったです。
もしかしたら、これから激コミなのかもしれません。観に行かれる方はおはやめに!


公式リンク、一応貼っておきます。9月5日まで!金曜は夜間開館してますよ!

http://www.ntv.co.jp/washington/index.html